慢性創傷から発生した invasive squamous cell carcinoma (SCC) の根治性と機能温存の検討
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概要
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慢性創傷に続発する有棘細胞癌(以下:SCC)は緩徐に進行するため,癌の発見が遅れ,そのため発見時にはすでに進行期にあることが多いとされる。我々はこれまで慢性創傷から発生し,深部組織に浸潤したSCCを8例経験した。今回それらについての治療成績をまとめ,根治性と機能温存の可能性を検討する。 対象は2002年9月から2009年12月まで当施設で手術を行った症例8例で,男性5例,女性3例で,年齢は平均65.5歳であった。 発生部位は大腿部3例,下腿3例,手指2例であった。前駆病変は小児期の骨髄炎,褥瘡,熱傷瘢痕によるものがみられ,8例中4例は患肢温存可能で,残りの4例は患肢切断術を選択した。SCCの潰瘍部には高率に感染・炎症の波及を認めるが,切除範囲の正確な評価と,年齢・PSを考慮した治療により根治的治療とQOLの維持を計ることができると考える。また過去の瘢痕に難治性の潰瘍をみたら病期が進行する前に悪性化を疑い生検を行うことが必要である。
- 日本皮膚悪性腫瘍学会の論文
- 2011-05-20
著者
-
高橋 満
静岡県立静岡がんセンター整形外科
-
中川 雅裕
静岡県立静岡がんセンター形成外科
-
高橋 満
静岡県立静岡がんセンター 形成外科
-
片桐 浩久
大阪府立成人病センター研究所 整形
-
片桐 浩久
静岡県立静岡がんセンター 放射線治療科
-
永松 将吾
静岡県立静岡がんセンター 肝胆膵外科
-
清原 祥夫
静岡県立静岡がんセンター 皮膚科
-
清原 祥夫
静岡県立静岡がんセンター 形成外科
-
中川 雅裕
静岡県立静岡がんセンター 形成外科
-
中川 雅裕
静岡県立静岡がんセンター 肝胆膵外科
-
吉川 周佐
静岡県立静岡がんセンター皮膚科
-
片岡 照貴
静岡県立静岡がんセンター皮膚科
-
中浦 淳
静岡県立静岡がんセンター皮膚科
-
高木 辰哉
静岡県立静岡がんセンター 形成外科
-
中浦 淳
福岡大学医学部皮膚科学教室
-
小泉 拓也
静岡県立静岡がんセンター 形成外科
-
清原 祥夫
静岡県立静岡がんセンター
-
高橋 満
静岡県立静岡がんセンター 整形外科
-
高橋 満
静岡がんセンター
-
片岡 照貴
静岡県立静岡がんセンター
-
村田 秀樹
静岡県立静岡がんセンター 形成外科
-
吉川 周佐
静岡県立静岡がんセンター
-
中浦 淳
静岡県立静岡がんセンター
-
緒方 大
静岡県立静岡がんセンター
-
緒方 大
静岡県立静岡がんセンター 形成外科
-
小泉 拓也
静岡県立静岡がんセンター形成外科
-
松井 貴浩
静岡県立静岡がんセンター再建・形成外科
-
桂木 容子
静岡県立静岡がんセンター再建・形成外科
-
茅野 修史
静岡県立静岡がんセンター再建・形成外科
-
小泉 卓也
静岡県立静岡がんセンター形成外科
-
高橋 満
静岡県立静岡がんセンター
-
中川 雅裕
静岡県立がんセンター再建形成外科
-
中川 雅裕
静岡県立静岡がんセンター
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