臨床現場から見た南九州における肥育豚の斃死状況について
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概要
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養豚の生産性を左右する肥育豚の斃死率は、近年上昇の一途である。その原因はさまざまだが、特に昨年来斃死率が急増している農場ではサーコウィルス関連疾病(PCVAD)が猛威をふるっていると言われている。斃死率増加の原因はPCVADだけではなく、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)や豚胸膜肺炎(App)、レンサ球菌症、グレーサー病等による呼吸器複合感染症(PRDC)も多い。一方、腸管感染症は腸管毒血症性大腸菌症による損耗が多く、また、増殖性腸炎(PPE)やサルモネラ症等も発生しており、これらの複合感染症も見られる。さらに、呼吸器病と腸管感染症との複合感染症も散発しており、対策をより難しくしている。今回、南九州(主に宮崎県)における肥育豚の斃死の現状を、筆者の関わる農場と他の県内の養豚臨床獣医師への聞き取り調査による結果をもとに報告する。
- 2008-02-01
著者
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