骨移植とインプラント応用による腫瘍摘出後の上顎欠損再建・補綴症例
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概要
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症例の概要: 上顎右側臼歯部腫脹による顔貌変形と疼痛を主訴に来院した17歳女性. 粘液腫摘出後骨欠損部および上顎洞に腸骨移植, インプラント埋入を行い, 固定性上部構造を装着した.<BR>考察: 腫瘍再発の可能性を考慮し骨移植を行えなかった部位があったため, 補綴装置としてはバーアタッチメントを応用した可撤性義歯を装着することが一般的と考えられたが患者の強い希望により幽部に固定性補綴物を装着することとなった. 76相当部の補綴は行わなかった. 同部は術後2年間にわたり骨吸収が見られた. 現在は落ち着いているが引き続き経過観察が必要である, また咬合接触の変化が装着後6ヶ月間観察されたが, その後は変化なく3年8ヵ月経過している.<BR>結論: 腫瘍摘出後に生じた歯牙, 顎骨欠損部に自家骨移植およびインプラント埋入を行い, 固定性補綴装置を装着することにより, 咬合・咀嚼機能を改善し, 審美的, 社会的満足をもたらすことができた.
- 2007-04-10
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