補綴前処置としての矯正的挺出と歯周外科の有効性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例の概要: 患者は45歳の女性で, 21の違和感と67欠損による咀嚼障害を主訴として来院した. 211にはマージンの不適合な陶材焼付鋳造冠が装着されており, 67欠損の対合歯列は歯槽骨を伴う挺出を示し咬合平面が乱れていた. 処置として, 全顎的な歯周組織の改善をはかり21にポケット除去を目的とした矯正的挺出を行い, 左側臼歯部の咬合平面を是正したのち, 全顎的な審美修復を行った. 補綴処置終了後10年6ヶ月たっているが経過良好である.<BR>考察: 補綴前処置として矯正的挺出を行うことは単に審美的な観点からだけでなくプラークコントロールの観点からも有用である.<BR>結論: 補綴前処置として矯正的挺出と歯周外科処置を行うことによって, 歯間乳頭を含めて歯周組織を長期にわたり健全に維持することができた.
- 社団法人 日本補綴歯科学会の論文
- 2006-10-10
著者
関連論文
- インプラント上部構造作成における治療義歯の活用 : 症例報告
- インプラント導入にあたっての院内準備 (新春特集 自院の実力アップに向けて確かな技術の獲得をめざそう!)
- 歯周基本治療時に判定すべき内容 (特集 歯周外科BASIC--フラップしますか,しませんか?) -- (私の"フラップするとき,しないとき")
- さまざまなプロビジョナルレストレーションの実際 (特集 プロビジョナルレストレーションの役割と活用の実際)
- 補綴前処置としての矯正的挺出と歯周外科の有効性
- D認-8 根分割を行った歯の5カ年の経過症例について
- インプラントを含めた補綴を考慮した抜歯 : 顎堤を吸収させないために (特集 その抜歯,大丈夫ですか?)