てんかん性脳波異常のない異常運動を認める重症心身障害児例に対する抗てんかん剤の効果
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概要
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異常運動(abnormal movement:AM)が頻発するものの、背景脳波活動が著しく抑制され、てんかん性脳波異常を認めない重症心身障害児(重症児)の1例を対象に24時間ビデオ脈拍数(pulse rate:PR)記録を行った。頻脈とPR較差から求めたPR増加区間のビデオを観察し、AMの内容や頻度を分析した。3回のビデオPR記録を分析して、抗てんかん剤(antiepileptic drugs;AED)((ゾニサミド(ZNS)クロバザム(CLB))の効果判定を行った。ZNSとCLBの投与により、上肢伸展や泣きなどが減少もしくは消失したことから、これらのAMがてんかんであると診断した。てんかん性脳波異常を認めない重症児のAMでは、抗てんかん剤による治療的診断の適応となることも少なくない。適切なAMの評価が必要であり、ビデオPR記録は有用と考える。
- 2011-06-30
著者
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