腰痛と右鼠径部痛が初発であった胸髄腫瘍の1症例
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概要
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腰痛の原因が胸髄腫瘍であった1症例を報告する.62歳の女性で,腰痛と右鼠径部痛で治療を受けていたが,痛みは軽減しなかった.その後,右下肢の感覚障害が出現した.当科の初診時に明らかな間歇跛行はなく,両側のアキレス腱反射は軽度亢進していた.右下肢の運動障害があり,脱力が進行性であった.MRIでTh10の高さの脊髄内にガドリニウムで造影される結節状病変があった.手術で摘出した胸髄腫瘍の病理所見は肉芽腫であった.神経学的異常が進行性の腰痛では,脊髄腫瘍などの器質疾患の有無を判断するために,MRI等の画像診断を積極的に行うべきである.
- 2010-05-25
著者
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日高 昌三
労働者健康福祉機構中国労災病院 麻酔科
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中川 五男
独立行政法人労働者健康福祉機構中国労災病院麻酔科
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日高 昌三
独立行政法人労働者健康福祉機構中国労災病院麻酔科
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岡田 泰典
独立行政法人労働者健康福祉機構中国労災病院麻酔科
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岡田 泰典
労働者健康福祉機構中国労災病院 麻酔科
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梶山 誠司
独立行政法人労働者健康福祉機構中国労災病院麻酔科
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古賀 知道
独立行政法人労働者健康福祉機構中国労災病院麻酔科
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