乳幼児細菌性結膜炎の検出菌と薬剤感受性の検討
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概要
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出版社版4歳未満の乳幼児細菌性結膜炎の原因菌を調査した結果,107例中77例(72%)に菌が検出され,特に月齢7ヵ月以上24ヵ月未満の乳幼児では87%と検出率が高かった.検出された82株中,Haemophilus influenzaeが52%を占め,次いでStreptococcus pneumoniae(21%),Staphylococcus aureus(7%)の順であった.また,月齢が進むにつれ,グラム陰性菌の割合が増加した.薬剤感受性について調べたところ,Haemophilus influenzaeの約15%はペニシリン系,セフェム系に耐性を示し,Streptococcus pneumoniaeの94%はペニシリン系,47%はエリスロマイシンに耐性を示した.MRSAは1株検出された.乳幼児の免疫の確立に伴い月齢により検出される菌が異なる事,耐性菌が高率でみられた事から,抗生物質の使用は慎重に行う必要がある
- 2001-07-30