3歳児健康診査後の精密検査診断とその後の経過
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2006年4月〜2008年4月の間に3歳児健診で耳鼻咽喉科精密検査を勧められ, 福島県総合療育センターを受診した65例に対し, 聴覚障害, 構音障害, 発達障害, 知的障害の有無を精査した. この精査により, 新たに診断がついた症例は聴覚障害5例, 機能性構音障害11例, 自閉症5例, HFPDD 2例, MR 4例であった. さらにこれらの症例の経過を調査した. 中等度伝音難聴の1例は補聴器装用, 聴能訓練の開始で, 順調な言語発達を認めた. 片側感音難聴の1例は良聴耳の聴力悪化を認め, 補聴器試聴を開始した. 聴覚障害のうち3例は滲出性中耳炎を認め, 滲出性中耳炎の加療にて, 言語発達・構音障害が改善した. 機能性構音障害は4歳半の時点で1例が自然改善し, 4例に構音訓練が開始されたが, 6例は再診しなかった. 発達障害, MRの症例は療育指導の開始, 幼稚園へ指導, 児童デイサービス実施施設への紹介で, ほとんどの症例でIQの上昇を認めた.
- 2011-04-20
著者
-
小川 洋
福島県立医科大学耳鼻咽喉科学講座
-
馬場 陽子
ばばクリニック
-
山田 奈保子
福島県総合療育センター
-
鈴木 雪恵
福島県総合療育センター
-
松井 隆道
福島県立医科大学耳鼻咽喉科学講座
-
佐場野 優一
福島県総合療育センター
-
大森 孝一
福島県立医科大学耳鼻咽喉科学講座
-
大森 孝一
福島県立医科大学 耳鼻咽喉科学講座
-
大森 孝一
福島県立医科大学 医学部 耳鼻咽喉科
-
小川 洋
福島県立医科大学 耳鼻咽喉科学講座
-
鈴木 輝久
福島県立医科大学耳鼻咽喉科
-
鈴木 輝久
福島県立医科大学 医学部 耳鼻咽喉科
-
松井 隆道
福島県立医科大学耳鼻咽喉科
-
小川 洋
福島県立医科大学 会津医療センター準備室
-
松井 隆道
福島県立医科大学 耳鼻咽喉科
関連論文
- 障害の評価と補聴器・人工内耳の適応
- 福島医大における複数科の協力による顔面骨骨折の治療 : 特に頬骨骨折について (自信を持って勧められる我が科の最新医療技術)
- 新生児聴覚スクリーニング検査を pass し, その後両側難聴と診断された乳幼児7例
- 当科における重複障害を伴った人工内耳装用児の検討
- 顔面神経を巻き込んで進展した先天性中耳真珠腫
- 頭頸部領域における新しい画像診断装置(コーンビームCT)の側頭骨領域における有用性
- 中耳手術時におけるLVFXの中耳組織移行に関する検討
- 福島県における新生児聴覚検査事業 : 試行期間を終了して
- CRPからみた深頸部膿瘍の遷延化因子
- 急性中耳炎から硬膜外膿瘍をきたした1例