ニフェジピンによる歯肉増殖を伴う慢性歯周炎の一症例
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概要
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本報はCa拮抗剤(ニフェジピン)による歯肉増殖を,歯周基本治療により外科的処置を行うことなく改善した症例報告である。患者は54歳男性。歯肉出血を主訴に来院したが,高血圧症のため4年前よりニフェジピンを服用しており高度な歯肉増殖を認めた。慢性歯周炎を併発しており,Total PDは1,482mmと深く,歯槽骨吸収も進行していたが,歯周基本治療により歯肉増殖は著明に改善し,Total PD は39%に減少した。メインテナンスに移行してから,同じCa拮抗剤(ベシル酸アムロジピン)を服用しているが再憎悪は認めず,5年後,Total PDは27%まで減少している。薬剤性歯肉増殖症はその薬理作用のみで発症するのではなく,口腔清掃不良による歯肉炎が関連していること,また的確な歯周基本治療,メインテナンスがなされていれば充分制御し得ることが示された。
- 特定非営利活動法人 日本歯周病学会の論文
- 2007-03-28
著者
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