自己免疫性肝炎が疑われ, 腹腔鏡肝生検により非アルコール性脂肪性肝炎と診断し得た1例
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概要
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症例は61歳女性.シェーグレン症候群で経過観察中,徐々に肝機能障害が出現したため,当科を紹介受診した.Ursodeoxycholic acid 600 mg/日の投与で改善を認めず,自己免疫性肝炎の国際診断基準スコアは肝組織未確認の時点で15点と疑診であり,ステロイド投与が考慮されたが,診断目的に腹腔鏡肝生検施行.非アルコール性脂肪性肝炎と診断し,α-tocopherolとbezafibrateの内服追加により肝機能は改善し,正常化した.肝以外の自己免疫疾患を伴う肝機能障害では自己免疫性肝炎スコアが見かけ上高値となりやすく,また,自己免疫性肝炎スコアには非アルコール性脂肪性肝炎の除外規定がないため,本例のような場合には肝の形態学的診断が必須といえる.
- 2010-02-25
著者
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高橋 達
長岡赤十字病院消化器内科
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横山 恒
長岡赤十字病院消化器内科
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三浦 智史
長岡赤十字病院消化器内科
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中村 潤一郎
長岡赤十字病院消化器内科
-
山田 聡志
長岡赤十字病院消化器内科
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三浦 努
長岡赤十字病院消化器内科
-
柳 雅彦
長岡赤十字病院消化器内科
-
柳 雅彦
国保水原郷病院内科
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山田 聡志
長岡赤十字病院 消化器内科
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