^<147>Smを内標準とするαスペクトロメトリーによる鉄鉱石中のウラン及びトリウム同位体放射能の定量
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概要
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製鉄の原料に主に用いられる鉄鉱石は,赤鉄鉱(Fe2O3),磁鉄鉱(Fe3O4),針鉄鉱(FeOOH)の化学組成がみられる.これらの鉄鉱石には不純物元素が微量で含まれ,その中に放射性元素のウラン(U)とトリウム(Th)も存在する.本研究では,U及びTh含有率(μg/g)が既知である鉄鉱石標準物質(JSS 805-1 MBR赤鉄鉱)を試料として用いた.試料をマイクロ波湿式分解で溶解した後,U及びThを水酸化鉄,フッ化ネオジム及び水酸化ネオジムの沈殿に順次共沈させ,U及びThをマトリックスから分離した.その後2回の陰イオン交換クロマトグラフィーを行い,U及びThを各々分離し,内標準元素であるSmを添加し,フッ化サマリウムの沈殿に共沈させて回収しαスペクトロメトリーで同位体放射能を定量した.この結果,U及びThの回収率はほぼ100%,定量値は相対標準偏差(RSD)約10% で再現性のある定量を行うことができた.
- 2009-09-05
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