複数の臓腑経絡が関与する頭痛に対し真武湯で著効を得た一例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
同一患者において複数の臓腑経絡が関与する頭痛が生じ,それぞれの頭痛の特徴,増悪因子,緩解因子が異なる一例を経験した。症例は40歳女性。(1)後頭部痛(足少陰腎経が関与)。(2)両側頭部から目,耳の奥にかけての痛み(陽明,少陽経が関与)。弁証論治により,腎陽虚水泛,肝気上逆と弁証し,温陽利水と疏肝降気による活絡目的で,真武湯を処方。いずれの頭痛も軽減,消失した。病因病機では本たる証を腎陽虚,標の証として肝気上逆を考えた。真武湯は標治法としても本治法としても効果的であったと考えられた。
- 2009-05-20
著者
関連論文
- 複数の臓腑経絡が関与する頭痛に対し真武湯で著効を得た一例
- 189 線維筋痛症と診断された胸背部痛の一症例(鍼灸5,一般演題,伝統医学のあるべきかたちとは-世界の潮流と日本の役割-,第59回日本東洋医学会学術総会)
- 082 2年以上続く鬱病の患者が鍼灸治療により社会復帰できた治験例(精神・心身医学・全人医療1, 第58回日本東洋医学会学術総会)
- 068 西洋医学的治療が無効であった潰瘍性大腸炎に対して弁証論治が有効であった一例(伝統医学的診断3, 第58回日本東洋医学会学術総会)
- 047 気管支喘息に鍼・漢方薬治療が奏効した1症例(呼吸器疾患, 第58回日本東洋医学会学術総会)
- 少数配穴の鍼治療で著効を得た線維筋痛症の一例
- 098 顕微鏡的多発性動脈炎(MPA)及びアレルギー性紫斑病の急性期に対する鍼・漢方薬治療の2症例(伝統医学的診断2,一般演題,第57回日本東洋医学会学術総会)
- 087 複数の臓腑経絡が関与する頭痛に対し、本治としての真武湯で著効を得た一例(伝統医学的病態,一般演題,第57回日本東洋医学会学術総会)
- 外用薬を塗布薬せず、滋陰(補陰)して改善した成人型アトピー性皮膚炎の一症例(アトピー性皮膚炎の診療におけるステロイド療法と漢方療法の位置づけ,ワークショップ1,特別演題,第57回日本東洋医学会学術総会)