短期絶食後に再給餌されたヒツジにおける血中レプチン濃度の変化とグルコース・インシュリン・IGF-1の血中濃度変化との関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
反芻動物での血中レプチン濃度の調節機構には未解明な点が多い.そこで短期絶食後に再給飼およびVFA類似の糖源性溶液の経口投与を行い,これらの処置中の血中レプチン濃度の変化を調べ,グルコース・インシュリン・インシュリン様成長因子(IGF-1)の濃度変化との関係について調べた.雄ヒツジに対し48時間の無給餌をした後に給飼を再開し,同時に水または糖源性溶液を12時間間隔で2日間経口投与した.処置中は12時間間隔で採血し,レプチン濃度を牛レプチン用ラジオイムノアッセイにより測定した.絶食によってグルコースと全ホルモンの血中濃度が低下したが,給飼再開後に水群ではレプチンのみが有意に増加した.糖源性溶液投与によってグルコースとインシュリン濃度が高値で推移し,再給飼によるレプチン濃度増加効果を増幅させた.したがってレプチン濃度はエネルギバランスの変動に応じて短期間に変化する.レプチン濃度調節機構へのグルコース・インシュリンなどの関与については更に研究が必要である.
- 2003-05-25
著者
-
Martin Graeme
Faculty Of Natural And Agricultural Science University Of Westean Australia
-
角川 博哉
農業技術研究機構 畜産草地研
-
角川 博哉
北海道農業研究センター
-
Blache Dominique
Faculty Of Natural And Agricultural Science University Of Westean Australia
-
BLACKBERRY Margaret
Faculty of Natural and Agricultural Science, University of Westean Australia
-
Blackberry Margaret
Faculty Of Natural And Agricultural Science University Of Westean Australia
関連論文
- ウシ初期胚内における複数の遺伝子発現に関する検討(アンチセンスRNA-RT-PCR法)
- 短期絶食後に再給餌されたヒツジにおける血中レプチン濃度の変化とグルコース・インシュリン・IGF-1の血中濃度変化との関係