油層内2相流動に対するアスファルテン析出の影響
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概要
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油田において水攻法実施する場合の油層内のアスファルテン析出予測について検討した。本報告は油井の原油生産量を制御する場合と自噴坑底圧を制御する場合の二つのシナリオを検討している。アスファルテン析出の平均油層圧や累計原油生産量,水のブレークスルーへの影響に加えて,坑底圧力への影響も3次元,3相ブラックオイルモデル(BOAST)を使い調査した。その結果,原油生産量が一定の場合には,析出量の増大とともに生産井の坑底圧力が低下するとともに,析出量の増大による孔げきの絶対浸透率低下により水圧入の坑底圧力は上昇することが指摘された。また,圧入水のブレークスルーまでの時間は,析出アスファルテン量の増加により,短くなることも明らかとなった。したがって,原油生産量を制御するシナリオではアスファルテンの析出とともに圧入井と生産井の坑底圧力差が大きくなり,その結果,累計原油生産量が減少することになり,最終的に累計生産量を最大化するためには生産井における坑底圧力制御シナリオが推奨されるとの知見が得られた。
- 公益社団法人石油学会の論文
- 2009-01-01
著者
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Dabir Bahram
Chemical Engineering Dept. Amirkabir University Of Technology
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NASRI Zarrin
Chemical Engineering Dept., Amirkabir University of Technology
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Nasri Zarrin
Chemical Engineering Dept. Amirkabir University Of Technology