建築廃木材炭化物による成型木炭の調製とその特性評価
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概要
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国内において建築廃木材は年間約460万ton回収されるが,その再利用率は熱利用も含めて60wt%程度であり,新たな利用法の開発が求められている。そこでわれわれは,建築廃木材から最近消費が伸びている調理用木炭の調製を検討した。一般に木炭の燃焼速度は比表面積と密接に関係し,高密度の備長炭の燃焼が穏やかで,火力の調節が容易なことが知られている。一方で建築廃木材は針葉樹が大部分を占め,その木炭は比表面積が大きく低密度で燃焼速度が大きい。本研究では,針葉樹木炭粉の成型により高密度の成型木炭を調製し,その燃焼特性を検討した。木炭粉の成型・焼成に必要なバインダーには,木酢タールおよび廃糖蜜を用いた。こうして得られた成型木炭は密度,機械的強度ともに向上し,その燃焼特性も市販の備長炭に近いところまで改善できた。また成型木炭の機械的強度および燃焼特性は,バインダーから生成する炭化物の性状に大きく影響されることがわかった。
- 2009-03-31
著者
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宍戸 昌広
山形大学工学部物質化学工学科化学システム工学講座
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宍戸 昌広
山形大学工学部物質化学工学科
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宍戸 昌広
山形大学工学部 物質化学工学科
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宍戸 昌広
山形大学工学部
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宍戸 昌広
山形大学大学院理工学研究科物質化学工学専攻
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宍戸 昌広
山形大工
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大竹 哲也
山形大学工学部物質化学工学科
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太田 嶺
山形大学工学部物質化学工学科
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安藤 則男
(株)ハイウッド
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