遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン(フォリスチム^【○!R】注50, 同75, 同150)の薬理学的特性と臨床効果
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概要
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フォリスチム注は,遺伝子組換え技術の応用により製造される卵胞刺激ホルモンである.従来の尿から精製された性腺刺激ホルモン製剤と比較すると,タンパク質など尿由来の夾雑物を含有しない,ロット間のバラツキが少ない,卵胞刺激ホルモン作用を特異的に示す等の特徴を有する.2007年1月現在,世界90カ国以上で承認され,海外でフォリスチムを用いて生まれた子供の数は既に100万人を超えていると考えられる.本邦では2005年に体外受精・胚移植等の生殖補助医療の領域で「複数卵胞発育のための調節卵巣刺激」の効能で承認され,2007年には「視床下部-下垂体機能障害に伴う無排卵及び希発排卵における排卵誘発」の効能で承認され,薬価収載された.臨床試験の成績から複数卵胞発育のための調節卵巣刺激では,内因性の黄体化ホルモン分泌が保たれておりフォリスチム単独で卵巣刺激が可能と考えられる.排卵誘発では低ゴナドトロピン性性腺機能障害はフォリスチムによる単独での治療の対象外となるが,フォリスチムを用いた低用量漸増法は多胎や卵巣過剰刺激症候群のような副作用の予防に有効と考えられる.
- 2008-02-01