急性虫垂炎による虫垂重積症の1例
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概要
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症例は21歳,男性.右下腹部痛を主訴に来院した.血液検査では炎症マーカーの軽度上昇がみられ,腹部CT検査で右下腹部にtarget signを認めたため回盲部腸重積症と診断した.その後の大腸内視鏡検査では虫垂開口部を中心とした発赤の強い粘膜下腫瘍様隆起を認めたため,虫垂炎による虫垂重積症と診断した.1週間の保存的治療により重積所見の改善を認めた.その後外科的に虫垂切除術を施行したところ,病理組織学的結果は特に重積の核となるような器質的疾患をともなわない急性蜂窩織炎性虫垂炎であった.虫垂重積症は成人腸重積の中で頻度はまれだが,原因として本例のような急性虫垂炎の可能性も考慮する必要があると考えられた.
- 日本大腸肛門病学会の論文
- 2008-06-01
著者
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武藤 桃太郎
札幌東徳洲会病院消化器センター
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谷 友之
札幌東徳洲会病院循環器内科
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太田 智之
札幌東徳洲会病院消化器センター
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谷 友之
札幌東徳洲会病院消化器センター
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太田 智之
札幌東徳洲会病院NST
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