ノルマルヘプタン異性化反応用Pt/WO_3-ZrO_2-Al_2O_3触媒の開発(第1報) : 異性化選択性向上のための触媒酸性質の制御
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概要
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パラフィン類の骨格異性化はガソリンのオクタン価向上に有効であり,硫酸化ジルコニア(SZ)の白金担持触媒はライトナフサ異性化用として実用化されている。今後はヘビーナフサ異性化の技術開発も望まれるが,従来触媒では分解反応が進行してしまうため異性化生成物は選択的に得られにくく,これまで有効なプロセスは報告されていなかった。本研究において,タングステン酸ジルコニア(WZ)系触媒は過分解を抑制できるためヘビーナフサ異性化に有望であることを見出し,さらにライトナフサとヘビーナフサの反応性の差を解明するために両触媒の酸特性の差から反応挙動を整理した。最適化したPt/WZ触媒では,転化率82%条件下,異性化生成物収率80%(異性化選択性98%)という高選択性触媒の開発に成功した。また,固体超強酸の酸特性分析方法として,NH3吸着─直接窒素測定法の適用を検討しSZの酸特性と比較したところ,WZの方が総酸量や強酸量は少ないが弱酸量が多いことが分かった。これにより,n-C7異性化反応において当触媒系の方が高選択性を示している結果から,弱酸比率が高い触媒の方が本反応に適している傾向があると判断した。
- 2007-11-01
著者
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