中耳細菌感染動物モデルによるDDSの開発
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概要
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近年の薬剤耐性菌の急増に伴い, 従来まで経口抗菌薬により良好な経過をとっていた急性中耳炎や副鼻腔炎の難治化が臨床上の大きな問題となっている. 薬物移行が不良である中耳腔および副鼻腔における感染症に対しては, 抗菌薬の持つ殺菌作用のみでなく, 有効な抗菌薬濃度を感染局所へ到達させるdrug delivery system (DDS) の利用が鍵となる.チンチラ実験的中耳炎モデルを用い, 徐放抗菌薬製剤による治療効果についての比較検討を行った結果, 徐放抗菌薬製剤は全身投与あるいは局所点耳投与に比較して高い除菌効果を示した. 徐放製剤を用いた局所抗菌薬治療は, 感染局所へ高濃度の抗菌薬を長期間作用させることができ, 薬剤耐性菌が急増する現状においても有効な治療法の一つとなるものと期待される.
- 日本DDS学会の論文
- 2006-09-10
著者
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山中 昇
和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科
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鈴本 正樹
和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
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島田 純
和歌山県立医科大学 耳鼻咽喉科
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島田 純
和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
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島田 純
和歌山県立医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
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鈴木 正樹
和歌山県立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
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鈴本 正樹
和歌山県立医科大学 耳鼻咽喉科 頭頸部外科
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山中 昇
和歌山県立医科大学医学部耳鼻咽喉科
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山中 昇
和歌山県立医大耳鼻咽喉科
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