慢性透析患者における塩酸ベニジピンの骨密度に及ぼす影響
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概要
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【目的】慢性血液透析患者における長時間作用型カルシウム拮抗薬, 塩酸ベニジピン (以下, ベニジピン) の骨密度に及ぼす影響を検討する. 【方法】1年前に骨密度を測定していた降圧薬治療中の慢性血液透析患者30例で無作為割付並行比較試験を実施した. 登録患者をベニジピン治療群 (ベニジピン群, 16例) およびベニジピン非治療群 (コントロール群, 14例) に割付け, 1年後に骨密度を測定した. 【結果】血圧は試験期間を通じて両群ともに同程度まで低下していた. 骨密度はコントロール群で有意に低下したが (2.42→2.35mmAl, p<0.05), ベニジピン群では有意な変化は認められなかった (2.37→2.39mmAl, p=0.642). 【結語】本プレリミナリースタディで, ベニジピンは, 慢性血液透析患者において降圧作用に加えた骨密度の低下に対する抑制作用を持つことが示唆された. 今後, ベニジピンの骨代謝に及ぼす影響については, 多施設研究として, 骨代謝関連パラメータを含め, 詳細に検討する必要がある.
- 社団法人 日本透析医学会の論文
- 2007-06-28
著者
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