人工台地を利用した4方位の斜面積雪の同時比較観測
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概要
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人工台地を利用し,ほぼ同一傾斜角で方位の異なる4つの斜面において積雪深,積雪重量および平均密度の同時観測を行い,相互に比較した.その結果,融雪期になると積雪深および積雪重量に大きな相違が生じることが判明した.特に北向き斜面の積雪重量は,同時期の南西向き斜面のものの1.5倍となった.この主な原因は日射量の小さな北向き斜面では雪面から流下する融雪水が地面に遅れて到達することにより,それまでの降雪が積雪重量として加算されるためであると推察された.今後,スノーシェッドや雪崩防止柵などを設計する場合の積雪荷重については,斜面の方位についても考慮する必要がある.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文
- 2007-07-15