アミン性銅-ホウ素-亜鉛-ケイ素系木材保存剤の木材中での定着
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概要
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銅,クロム,ヒ素(CCA)系木材保存剤に代わる低毒性の無機系薬剤として,防虫成分のヒ素をホウ酸亜鉛に,また,定着剤の6価クロムをケイ酸ソーダに代えて,銅-ホウ酸亜鉛-ケイ酸ソーダ(CBZS)系木材保存剤を調製した。有効成分の定着率を向上させるため,注入した木材を希土類塩化物の高濃度[15〜30%(m/m)]水溶液に浸せきし,木材中に水不溶成.分が生成することを企図した。注入処理木材を野外接地条件下での2年間曝露に相当する溶脱操作後,木材中に残存する有効成分を化学分析した結果から各有効成分の定着率を求めたところ,銅80〜88%,ホウ酸60〜80%,亜鉛では約99%の高い値を示した。また,JIS K1571:2004に準じた生物試験では,注入処理木材は良好な防腐・防蟻性を示した。
- 2006-05-25