人工膝関節置換術後のリハビリテーション : Mobile bearing型LCS人工膝関節の治療成績(<パネルディスカッション>変形性膝関節症のリハビリテーション)(第41回日本リハビリテーション医学会学術集会)

概要

論文の詳細を見る
人工膝関節置換術に対するリハビリテーション(以下,リハ)関係者の印象を集約すると,「痛みはなくなるけれど,曲がらなくなる」「耐久性がないから若い人には向かない」などであろう.人工膝関節が我が国に導入されてから30年以上経過しているが,そのような印象をもつ医療関係者は多い.しかし,可動域に関する最近の進歩は著しい.また,耐久性に関しても,術後,農業など,ハードな仕事に従事する患者も多い.聖隷三方原病院では,おもに農業に従事する患者に,きちんとした術後フォローアップを条件に,人工関節を施行してきた.Mobile bearingは,大腿骨と脛骨のコンポーネントの間に,可動性のベアリングを挿入することにより,自然な膝の動きを再現し,インプラント固定界面における応力を最小化し,その結果,ポリエチレンに生じる磨耗,破損の問題を解決しようとして作られたものである.そのデザインコンセプト,聖隷三方原病院での9年間の短,中期成績を示し,One surgeonでの他機種との比較により,Mobile bearingの可動域を検討する.
2005-04-18