キトサンを用いた大腸崩壊性カプセルの崩壊部位
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
キトサンは,エビ,カニの甲羅に含まれるキチンのアミノアセチル基を脱アセチル化して得られる安全性の高い素材であり,胃および小腸内では分解されず,大腸内において Bacteroidesなどの腸内常在菌により資化され分解される.胃および小腸における消化酵素などとの接触を避け,大腸への「物質」送致を目的としてキトサンを素材とした大腸崩壊性のハードカプセルが考案されたが,崩壊部位についての直接観察はされていなかった.今回,われわれはこのカプセルに硫酸バリウム末を充填して製したカプセルを健常成人男性に摂取させ,経時的なX線造影により崩壊部位を観察し,大腸の上行結腸から横行結腸において崩壊することを証明した.
- 2006-01-01