PCI前の高感度CRPと冠動脈リモデリングの関係 : 血管内超音波(IVUS)による検討
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概要
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目的:動脈硬化の示標といわれる高感度C反応性蛋白(hCRP)と,プラークの成長に伴って起こる血管リモデリングの関係をIVUSで検討した。対象および方法:新規の1枝1病変52例で,インターベンション前のhCRP値で3群に分類した(group 1;<0.3mg/dl,group 2 ;>0.3-1.0mg/dl,group 3;>1.0mg/dl)。IVUSで測定した病変部の全血管面積を近位部の全血管面積で除しリモデリングインデックス(remodeling index : RI)を求め,1.0以上をリモデリング陽性と定義した。結果:プラーク破裂はgroup 1, 2に比べgroup3で有意に多かった(group 1;7%,2;7%,3;50%,p=0.04)。各群のリモデリング陽性の頻度はhCRP値の高い群では低い群に比し有意に多かった(group 1;30%,2;57%,3;100%,p=0.0009)。またACS症例22人ではその傾向はさらに顕著であり,各群間の平均RI値にも有意差を認めた(p=0.0237)。またRIとhCRP値の間には相関係数0.49,p=0.02と有意な相関関係が認められた。結論:冠動脈疾患においてhCRP値と冠動脈リモデリングには有意な関連性があり,プラークの不安定化の予測因子となる可能性が示唆された。
- 東邦大学の論文
- 2005-09-01
著者
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