Cdx2と胃癌
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
慢性胃炎と関連して生じることがSchmidtによって記載されてから100年以上の研究の歴史がある腸上皮化生は,H. pyloriの発見によって単なる加齢現象ではないことがわかった.また,腸上皮化生は分化型胃癌の前癌病変として位置づけられてきたが,分化型胃癌の形質を粘液からみると腸型ではなく胃型の分化型胃癌が少なからず存在することがわかり,腸上皮化生は前癌病変ではなく傍癌病変ではないかとの見方もでてきた.本稿では転写因子Cdx2が腸上皮化生を引きおこし,この腸上皮化生粘膜から分化型胃癌が発生することを述べながら,多彩な像を呈する分化型胃癌の発生過程は単一なストーリーでは論じきれないことを考えたい.
- 2005-08-05
著者
関連論文
- 遺伝子改変マウスを用いた多段階胃発癌機構の解析 (特集 炎症と発癌)
- 腸上皮化生にみられる遺伝子異常と胃癌発生 (胃癌--基礎・臨床研究のアップデート) -- (発癌機構--最新研究)
- Cdx2と胃癌
- 胃炎とH. pylori--腸上皮化生の発生,胃癌とのかかわりも含めて (あゆみ H. pylori--トピックス2005)
- 腸上皮化生におけるCdx1とCdx2の役割