中毒性巨大結腸症, 横行結腸穿孔, 食道穿孔を相次いで発症し手術にて救命しえたAIDS患者の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
中毒性巨大結腸症, 横行結腸穿孔, 食道穿孔を相次いで発症し手術にて救命しえたacquired immunodeficient syndrome(以下, AIDS)患者の1例を報告する.症例は38歳の男性で, 当院内科でAIDS加療中に腹痛を訴え, 中毒性巨大結腸症, 限局性腹膜炎の診断のもと緊急開腹術を施行した.洗浄ドレナージ術後良好に経過したが, 手術後第26日に再度腹痛が出現した.画像上腹腔内遊離ガス像を認め, 消化管穿孔, 汎発性腹膜炎の診断のもと緊急開腹術を施行した.横行結腸に打ち抜き様の穿孔部を認め穿孔部閉鎖, ドレナージ術を施行したが, 手術後第2日より右膿胸を呈した.精査にて食道穿孔と診断し, 右開胸下に穿孔部閉鎖および肋間筋弁縫着術を施行した.術後経過良好, human immunodeficiency virus (HIV)治療の後に退院し外来経過観察となった.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2005-09-01
著者
-
杉崎 勝好
青梅市立総合病院外科
-
青木 文夫
青梅市立総合病院外科
-
正木 幸善
青梅市立総合病院外科
-
淺井 聖子
青梅市立総合病院外科
-
長坂 憲冶
青梅市立総合病院内科
-
荒木 亘
青梅市立総合病院内科
-
正木 幸善
青梅市立総合病院 麻酔科
-
長坂 憲治
青梅市立総合病院 外科
関連論文
- 回腸憩室穿通による後腹膜膿瘍の1手術例
- Gastrointestinal stromal tumorとの鑑別が困難であった腸間膜線維腫症の1例
- P-2-426 後腹膜乳糜性リンパ嚢胞の1例(腹部腫瘍3,一般演題(ポスター),第63回日本消化器外科学会総会)
- P-2-415 異なる4つの組織型を示した巨大後腹膜混合型脂肪肉腫の1例(腹部腫瘍2,一般演題(ポスター),第63回日本消化器外科学会総会)
- P-3-91 両側大腿ヘルニアと汎発性腹膜炎を機に診断された腹膜偽粘液腫の1例(腹膜・後腹膜 腫瘍1,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- P-2-260 残胃に発生した真性癌肉腫の1例(胃 症例7,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- P-1-360 胆管内進展をしめす大腸癌術後肝転移に対しFOLFOX療法後に治癒切除可能となった1例(肝 転移性腫瘍1,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- P-1-80 回腸憩室穿孔による腸腰筋膿瘍の1手術例(小腸 憩室,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- 手術症例報告 多量の腸間膜気腫と腹腔内遊離ガスを伴ったCrohn病空腸穿孔の1例
- 直腸癌術後孤立性副腎転移の1例
- 皮下, 大腸, 乳腺に転移を伴った食道原発悪性黒色腫の1例
- 脊髄損傷者の排便障害者の盲腸ポート手術によるQOL向上
- 排便コントロールのための盲腸ポート手術の有用性について(第105回日本外科学会定期学術集会)
- OP-2-001 盲腸ポートによる排便コントロール(大腸5)
- 中毒性巨大結腸症, 横行結腸穿孔, 食道穿孔を相次いで発症し手術にて救命しえたAIDS患者の1例
- 319 後腹膜原発悪性神経内分泌腫瘍の1例
- 抗癌化学療法中の炎症性サイトカインの動向に関する研究 : 消化管粘膜障害と bacterial/endotoxin translocation の関与について