麻酔ガス排除装置(<特集>全身麻酔器の現況と展望)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
麻酔ガスである亜酸化窒素は地球環境汚染の中でも特に地球温暖化作用があり, また, 手術室内汚染により人体に対する悪影響を及ぼすことが知られている. 人体に対する悪影響を防止するためにも, 現在の時点では手術室従事者にとって麻酔ガス排除装置は必要不可欠な装置である. これらの点を踏まえ, 本稿では亜酸化窒素の地球温暖化作用, 手術室内麻酔ガス汚染の影響を認識し, 最近の麻酔ガス排除, 処理に関する対策について述べることにする. 地球環境汚染 二酸化炭素には地球を温暖化させる作用があることは良く知られた事実である. しかし, 地球を温暖化させるのは二酸化炭素だけでなく, メタン, 亜酸化窒素, フロンなどがある. これらのガスの増大が地球の温暖化を招き, 自然の生態系に悪影響を及ぼしている. このことを背景に, 大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを目的として, 1992年リオ, デジャネイロで行われた地球環境サミットで気候変動枠組条約が採択され1994年に発行された. 平成16年5月現在, 日本を含む188ヵ国および欧州共同体が締結している.
- 日本医療機器学会の論文
- 2005-08-01