胆嚢壁内動静脈奇形の併存が認められた特発性胆嚢穿孔の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は71歳の男性で,腹痛にて来院した.汎発性腹膜炎の診断にて緊急開腹手術を施行した.腹腔内に胆汁性腹水を認めた.胆嚢の体部は壊死していた.胆嚢穿孔と診断し,胆嚢摘出術を施行し,Cチューブを留置した.切除標本では,胆嚢の壁肥厚はなく,胆石は認められなかった.術後の胆道造影では結石や胆道走行異常を認めなかった.病理組織学的検索では,胆嚢壁に胆嚢炎の所見は乏しく,体部に穿孔を認め,その周辺の血管には血栓の形成ならびに動静脈奇形を認めた.動静脈奇形を伴った特発性胆嚢穿孔の本邦報告例は自験例を含めて2例であった.特発性胆嚢穿孔には末梢動静脈奇形が一因となっている症例も存在するのではないかと考えられた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2004-08-01
著者
-
岩瀬 和裕
りんくう総合医療センター 市立泉佐野病院外科
-
今北 正美
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院病理
-
吉川 智
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
檜垣 淳
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
三方 彰喜
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
上池 渉
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
今北 正美
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院病理部
-
宮崎 実
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院
-
三方 彰喜
大阪労災病院外科
-
上池 渉
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院
-
上池 渉
国立病院機構呉医療センター中国がんセンター 外科
-
上地 渉
国柄機構呉医療センター外科
-
桧垣 淳
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
野中 健太郎
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
上池 渉
国立病院呉医療センター・中国がんセンター外科
-
井出 春樹
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
野中 健太郎
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院 放
-
今北 正美
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院 外科
-
井手 春樹
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院 外科
-
檜垣 淳
りんくう総合医療センター外科
-
宮崎 実
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
吉川 智
りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
-
三方 彰喜
大阪大学消化器外科上部疾患研究会
関連論文
- 総胆管に発生した巨細胞腫の1例
- 肺小細胞癌虫垂転移による急性虫垂炎の1例
- サイトメガロウイルス感染に併発した小腸膣瘻の1例
- P-2-290 肝胆膵外科手術における術中造影エコーの有用性(肝癌 臨床1,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- P-1-434 膵内副脾に生じたepidermoid cystに対し腹腔鏡補助下手術を施行した1例(膵 稀な腫瘍1,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- P-1-104 腹膜鞘状突起非開存下に外鼠径ヘルニアを発症した成人腹膜透析患者の1例(ヘルニア2,一般演題(ポスター),第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- 甲状腺濾胞性腫瘍における造影超音波検査の有用性
- DP-142-6 超音波ガイド下穿刺による鎖骨下静脈カテーテル挿入法の問題点(第107回日本外科学会定期学術集会)
- 特発性外腸骨静脈破裂の1例
- 総胆管原発炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(炎症性偽腫瘍)の1切除例