回腸憩室穿通により腸間膜膿瘍を形成した1例
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概要
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症例は49歳の男性で,右下腹部痛と発熱のため来院した.右下腹部に限局した腹膜刺激症状を認め,急性虫垂炎,大腸憩室炎が疑われたが,腹部超音波,CTにおいて,虫垂の腫大や上行結腸の炎症性変化は強くなく,回腸末端に強い壁の肥厚性変化を認めた.急性虫垂炎穿孔による腹膜炎を否定できず開腹手術を施行した.虫垂炎は軽度で回盲部に炎症性腫瘤を認めた.これに対し回盲部切除術を施行した.回盲弁から3cmの回腸に憩室があり穿通し腸間膜膿瘍を形成していた.病理組織学的所見とあわせ,回腸憩室穿通による腸間膜膿瘍と診断した,術後経過は良好で術後第37病日に軽快退院した.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2004-09-01
著者
-
石橋 久夫
国保依田窪病院 外科
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小澤 昭人
国保依田窪病院 外科
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荒井 健一
信州大学臨床検査医学教室
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柳沢 智彦
依田窪病院(国保)
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荒井 健一
信州大学臨床検査医学
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柳沢 智彦
国保依田窪病院外科
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