円周歩行中の頭部と眼球の協調運動
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概要
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健常被験者7名が120cmの半径で円周歩行する際の頭部と眼球の運動を計測した.横断面内では,頭部は歩行周期と関連するyaw rotation(回旋)を示し,その平均角度位置は歩行軌跡の接線方向よりも円の中心側を向いた.また,位相は歩行軌跡の角度変化に先行していた.眼球には水平眼振が生じ,その緩徐相速度と頭部の動きから求めた視線速度はほぼゼロとなった.これらは,円周歩行中に頭部運動と眼球運動が協調的・予測的に働き,視線の安定を維持していたことを示す.前額面内においては,頭部平均角度位置は歩行速度の増加に応じて円の中心側に傾いた.この側屈は重力慣性軸(GIA:Gravito-Inertial Acceleration Axis)の傾きによると示唆された.ただし傾きはGIAのそれよりも小さかった.
- 2004-02-01
著者
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