イオン交換LSX型ゼオライトの窒素および酸素吸着特性
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概要
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Li, Na, K, Mg, Ca, Srにイオン交換したLSX型ゼオライト (Si/Al=1.0のX型ゼオライト) の窒素および酸素吸着特性を検討した. イオンの分極能が大きくなるに従って, 窒素および酸素吸着量は大きくなる傾向が認められた. ただしMgLSXは, 交換率93%において623 Kの活性化処理により結晶が崩壊すること, 交換率62%においてイオン半径が小さいためサイトIIのMgが吸着サイトとして機能していないことなどから, 前記傾向を大きく下回った. また, 室温, 大気圧付近での有効窒素吸着量および窒素・酸素の分離係数はLiLSXが最も大きく, 酸素PSA用の吸着剤として最適であることを確認した. ただし, 低温・高圧においてはNaLSX, 高温・低圧においてはCaLSXの有効窒素吸着量および窒素・酸素の分離係数がLiLSXの値に近づく傾向を示し, LiLSXの優位性は小さくなった. これら温度・圧力による有効窒素吸着量および窒素・酸素の分離係数の変化は, イオンの分極能と主吸着サイト数の影響によるものと結論付けた.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2004-07-20