特発性血小板減少性紫斑病に対する Helicobacter pylori 除菌療法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
慢性型ITP61例のHelicobacter pylori 陽性率と除菌効果を検討した. 61例中53例 (86.9%) がH. pylori 陽性であった. 44例に除菌療法を施行し28例 (63.6%) に成功した. 除菌成功28例中20例 (71.4%) に除菌有効で15例 (53.6%) には寛解が得られた. その効果は1年以上 (最長2年) 経過した現在も続いている. 次にITPと上部消化管病変の検討では, H. pylori 陽性53例中胃潰瘍2例 (3.8%), 十二指腸潰瘍1例 (1.9%), 胃癌1例 (1.9%) を認め, 53例全例に慢性萎縮性胃炎を認めた. 特に粘膜萎縮が限局した症例は除菌後ITPの寛解が得られた.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2004-06-05