無細胞液体培地における鼠らい菌増殖の必須因子はα-ケトグルタル酸ではなくて培地の至適pH(6.0〜6.2)である
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概要
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1972年、著者により無細胞液体培地において鼠らい菌の増殖が達成されて以来、それに関与する因子について著者らは多くの研究結果を報告してきた。その中で、鼠らい菌増殖達成の鍵はα-ケトグルタール酸(α-kg)であると強調してきたが、その後の研究結果より、α-kgはその添加により培地のpHを鼠らい菌増殖に至適のpHに調整したのが主なる効果で、鼠らい菌増殖に最重要で必須の鍵は液体培地においても、卵黄固形培地と同じく培地の至適pHであることが明瞭になったので、今までの主張を訂正する。また、鼠らい菌増殖用液体培地(NC,NC-5)として構成されたその他の添加物、例えば,チトクロームC、システイン、ヘミンなどもすべて増殖促進物質の域を出ないものと推測される。それよりも卵黄抽出物の添加が鼠らい菌の増殖に極めて有効であることが判明した。
- 日本ハンセン病学会の論文
- 1999-11-30
著者
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