5-FluorouracilとUracilおよびDegradable Starch Microsphereとの門脈内同時投与による転移性癌抑制効果についての実験
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概要
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転移性肝癌は患者の予後を決定する最も重要な因子である.マウス可移植性大腸癌Colon-26を用いてBALB/Cマウスに微小転移性肝癌を作製した.制癌剤5-fluorouracil (5-FU)とuracilとdegenerative starch microsphere (DSM)とを同時に担癌マウスの門脈より投与した.肝臓組織中,末梢血中の5-FUおよびuracilの濃度と転移性肝癌に対する制癌剤の抑制効果を検討した.投与薬剤の量は制癌剤5-FU (30mg/kg体重),uracil(モル比で5-FU比と同量,4倍,8倍),DSM(5mg/kg体重)で実験を行った.実験結果は5-FUにモル比で8倍のuracilとDSMを同時に門脈内に投与された群で肝組織5-FU濃度が最も高かった.DSMの一次的な肝臓での寒栓によって血流阻害が生じ,5-FUとその代謝阻害剤であるuracilが肝臓内に蓄積し5-FUの代謝をブロックした結果であると推察される.また肝転移抑制効果もこの投与比が最も有用であった.本法の臨床応用によって転移性肝癌の抑制の可能性が示唆されたので報告する.
著者
-
安田 聖栄
東海大学大磯病院外科
-
中崎 久雄
東海大学大磯病院外科
-
三富 利夫
東海大学大磯病院外科
-
太田 正敏
東海大学医学部付属病院外科
-
太田 正敏
東海大学 外科
-
徳永 信弘
東海大学大磯病院外科
-
田仲 曜
東海大学大磯病院外科
-
田島 知郎
東海大学大磯病院外科
-
太田 正敏
東海大学大磯病院外科
-
中崎 久雄
東海大学大磯病院
-
太田 正敏
東海大学大磯病院
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