吹雪とその対策(4) : 吹雪災害の要因と構造
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概要
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吹雪は道路を中心に大きな被害をもたらしている.道路における吹雪災害は,人,車,道路が一体となって構成される道路交通の特殊性から,様々な要因が影響し合う複雑な構造を持っている.吹雪災害の防止・軽減対策を組織的,効果的に行うためには,これらの要因と構造を把握する必要がある.<BR>吹雪災害は,視程障害と吹きだまりが誘因となって,被害対象である人,車,道路・交通に働き災害を発生させている.被害対象にはそれぞれ誘因に対する強弱の素質である素因がある.誘因や素因に働いて被害を大きくする要因もあって拡大要因と呼ばれる.誘因に働く拡大要因は,道路に達する吹雪量を大きくするものがそうで,例えば吹走距離の長い沿道環境がある.素因に働くものは,ドライバーや車の性能を低下させるもので,視覚情報を阻害する道路標識の着雪,車の制動停止距離を短くする雪氷路面などもそうである.これらの要因がどのように関係し合っているかを示すものが吹雪災害の構造である.各種要因を整理し構造を図に示した.
- 2002-01-15