老人性難聴における聴性脳幹反応の特徴 - 純音聴力, 語音聴力および両耳聴検査結果と比較 -
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概要
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老人性難聴58症例に対し, ABRの潜時を測定し, 同時に施行した純音聴力検査, 語音聴力検査および方向感検査の結果との関連を調べた. 対象として正常聴力者と内耳性難聴者のABR潜時との比較も行った. その結果, 純音聴力はABRのI波, III波, V波潜時およびI-III, I-V波間潜時との間に, 語音聴力はI波, III波およびV波潜時との間に, 方向感はI-III波間潜時との間のみにそれぞれ有意な相関を認めた. これらから, 老人性難聴のABRにおけるもっとも特徴的な所見はI-III波間潜時の延長であると考えた. 今回用いた3種類の聴覚検査の内, I-III波間潜時の延長を比較的よく反映したのは純音聴力検査と方向感検査であった.
- 社団法人 日本耳鼻咽喉科学会の論文
- 1996-12-20
著者
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