遺残性真珠腫に関する実験的研究
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概要
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遺残性真珠腫における“open”型および“closed”型真珠腫の形成機序を皮膚移植による真珠腫モデル動物により研究した. モルモットの耳介後面の皮膚片を採取し, 中耳骨胞内に遊離自家移植する. その際A群では, 中耳粘膜を剥離し表面を削除した骨面を移植床とした. 一方, B群では中耳粘膜面に直接移植した. 移植後2, 4, 8, 32週後に屠殺して側頭骨を採取し, 組織学的検討を行った. A群では17耳中10耳で, 移植後2週間以内にclosed型真珠腫に相当する表皮〓胞が形成されていた. B群の17耳では, 移植片はいずれもopen型真珠腫に相当する扁平な形態を保ったまま生着していた. この違いは, 移植片の周囲に生じた肉芽組織によるものと考えられた.
- 社団法人 日本耳鼻咽喉科学会の論文
- 1995-02-20
著者
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