硫酸水溶液中でのポリアミドの腐食に関する速度論的研究

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概要

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一般的に，高分子材料の腐食挙動は，拡散速度が非常に小さく表面から徐々に劣化する系と，分解反応速度が非常に小さく環境液が内部まで十分に侵入してから劣化する系に分類されていた．硫酸水溶液中におけるポリアミドの腐食機構は，硫酸のポリアミド内への拡散と硫酸によるポリアミドの加水分解が並行して起こることが明らかになった．そこでまず，加水分解反応によるポリアミドの分子量低下の反応速度式を導出した．次に，実験により硫酸のポリアミド内への拡散係数を求め，これによって得られる濃度分布の経時変化と分子量低下の反応速度式を組み合わせることにより，ポリアミドの腐食速度を数値解析により求めた．解析結果を実験結果と比較したところ，概ね良好な一致を示した．また，得られた解析式の反応速度定数と拡散係数を操作することにより，一般的な腐食挙動の統一的モデルとなることを示した．
社団法人　化学工学会の論文
2001-05-20

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