親水基の異する2つのタイプの非イオン界面活性剤の相挙動から推定される疎油性およびその有効性
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概要
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水/界面活性剤/油三成分系の相図から, 親水基の異なる非イオン界面活性剤のいくつかの特長が見いだせた。親水基として水酸基を複数有する非イオン界面活性剤ジグリセリルモノドデシルエーテルは, 系に対してわずかに1%の界面活性剤量で, ドデカン油溶液に水を6%近く可溶化する能力がある。これは, HLB温度の比較的近いヘキサオキシエチレンモノドデシルエーテル約5%の効果に匹敵し, ポリグリセリル型界面活性剤が少量で油水界面で有効に働く界面活性剤であることを示唆している。更に, 縦軸方向に長く伸びた可溶化曲線は, このタイプの界面活性剤が温度の影響を受けにくい界面活性剤であることをあらわしている。また, 芳香族炭化水素系の油を使用した際には, さらにその界面活性剤としての高機能性が明らかとなった。
- 社団法人 日本油化学会の論文
- 2000-09-20
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