カキ'太秋'の果実発育と翌春の雌花と雄花の着生に及ぼす満開前2年枝結縛の影響
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概要
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11年生'太秋'と高接ぎ'太秋'の2年生枝に満開1週間前にそれぞれ結縛処理を行い、果実発育と品質および翌春の雌花と雄花の着生に及ぼす影響について検討した。なお、結縛処理は1.6mmの被覆線を用いて行い、30日後に取り外した。結縛処理によって11年生'太秋'と高接ぎ'太秋'の結果率が高められ、果径肥大は11年生'太秋'では6月下旬以降、高接ぎ'太秋'では6月と8月中旬以降に高められた。満開期から成熟適期(カキカラーチャート値5)までの生育日数は結縛処理により対照区に比べて11年生'太秋'で6日、高接ぎ'太秋'では3日短くなった。8月中旬の11年生'太秋'結縛区の葉の乾物率と比葉重は対照区より高く、対照区としては高接ぎ'太秋'は11年生'太秋'に比べて葉が大きく、比葉重の値は高かった。成熟適期の結縛区と対照区の果実のBrix(°)はそれぞれ、11年生'太秋'で17.0と17.1、高接ぎ'太秋'では18.5と18.0であった。翌春において、11年生'太秋'と高接ぎ'太秋'の結縛処理区内の結果母枝新しょうの雌花着生率および雌花数は対照区より高まった。以上のことより、11年生'太秋'と高接ぎ'太秋'の2年生枝に対する結縛処理による果実生育日数の短縮と成熟の促進および雌花数の増加は葉面積当たりの乾物蓄積量の増加にもとづくと考えられた。
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