水稲新品種「クサユタカ」の育成
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概要
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「クサユタカ」は中央農業総合研究センター北陸研究センター(旧北陸農業試験場)で1987年に極大粒、極多収品種の育成を目的として多収系統「中国105号」を母とし、極大粒の超多収系統「北陸130号」(後のオオチカラ)を父として人工交配を行って育成された品種である。1994年から「北陸168号」の系統名で奨励品種決定調査等の試験を行ってきた結果、2002年9月3日に水稲農林383号に登録され、「クサユタカ」と命名された。「クサユタカ」は寒冷地南部地帯向きの稲発酵粗飼料向きの新品種であり、わが国の自給飼料生産の拡大と、それに伴う食料自給率の向上への貢献が期待される。「クサユタカ」は、東北中南部から九州に至る広い地域で稲発酵粗飼料生産に向けて栽培が可能である。栽培にあたっては多肥栽培を基本とするが、過度な施肥はいもち病の発生および倒伏を助長するので避ける。千粒重が重いので、育苗箱当たりの播種量を一般品種より多めにする等の点に注意し、稲発酵粗飼料としては適期の黄熟期に刈取る。
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