<原著>環境汚染の程度を比較するパックデータ・アナリシス
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
環境汚染の問題は,きわめて広範多岐にわたり,汚染度の観測・観測値の解析に問題を限定しても複雑多様に過ぎる。そこでこの小論では,騒音公害・悪臭公害など,それらの観測値の平均値や合計値よりも,有害とみなされる高レベルの観測値の頻度や強度が問題となる場合を取りあげ,各地域間の汚染度の高低を検定する問題に限定することにする。さて,騒音や悪臭の場合,汚染状況は概ね日・週・季節を周期として変動する。そしてその基本となる最短周期の一日においても,時刻・晴雨・気温・風向きなどによりレ観測値は大きく変動する。従って,地域間の汚染度の比較においては,日々の観測値の生起する順番はあまり重要ではない。かくして,このような公害データ解析の手始めとしては,各観測地点ごとに一日間の観測値をパックし,一日ごとに汚染の程度を比較をするのが妥当であろう。そのとき,各観測値のもつ情報を出来るだけ有効に利用する方法として,Wilcoxonの検定法を一般化したWilcoxonの精密検定法を提案する。
- 2002-12-25
著者
関連論文
- 環境汚染の程度を比較するパックデータ・アナリシス
- 新しいタイプの不完全データにもとづく統計的推測 (生命科学データの統計解析と数学モデル)
- 神経軸索の分布について (生命科学データの統計解析と数学モデル)
- Incomplete Quantal Response Dataにもとづく最尤解とその存在定理について (サンプリングの数理的研究)
- 区間データ標本へのKruskal-Wallis検定の拡張
- 区間データにもとづくKolmogorov-Smirnovの検定(2標本問題)
- タイトル無し
- タイトル無し