房総海域における水温の長期的傾向並びに水温変動と黒潮
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概要
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1999年のわが国周辺海域では海水温が例年より高く、従来みられなかった魚介類が漁獲されたり、また、従来漁獲されていた魚介類が獲れなかったりするなど、多くのところで漁業の影響がでている。そこで、本県の沿岸水温の傾向を調べた。また水温変動と黒潮との関係を検討した。1950年以降50年間を超える観測値がある小湊の定地水温は水温の上昇はみられなかった。また、1964年7月~2000年3月の沿岸定線観測結果から、銚子・九十九里海域および外房海域の海面(0m)、50m層、100m層の水温変動でも、近年昇温傾向がみられるものの、両海域ともに長期的な水温上昇はみられなかった。水深900m層までの観測が行われるようになった1995年4月から2000年7月までの沿岸定線調査の観測資料から、野島崎南東20マイル付近の水温は各層とも、年年上昇していた。この期間の昇温は、前述のことから近年の現象と考えられる。
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