外観3角形の多角体を形成する家蚕細胞質多角体病ウイルスについて
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概要
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家蚕細胞質多角体病ウイルス(CPV)で,4角形多角体を形成する系統の接触蚕から外観3角形を呈する多角体を検出し,その性状を調査した。1.多角体の形は3角形4面体で,大きさは2μm以下のものが多かった。2.パラフィン切片観察から,多角体の形成部位は従来の4角形多角体を形成するCPVと同様に中腸円筒細胞の細胞質であり,一部には,円筒細胞の核内に大形の3角形または4角形の多角体の形成が認められた。3.感染組織の電子顕微鏡観察によると,細胞質に形成された小形の3角形の多角体にはウイルス粒子が多数観察されたが,核内に形成された大形の3角形または4角形の高く体内にはウイルス粒子が認められなかった。4.3角形多角体を孵化幼虫に接触した場合。ウイルス潜伏期間は従来の4角形多角体接触蚕の場合と差がなかった。
- 農林省蠶絲試驗場の論文