教員養成学部で学ぶ学生に求められるべき能力についての考察 : 文教大学教育学部生の強さと弱さの分析から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿の目的は,文教大学教育学部学校教育課程の学生を対象として行った調査を分析し,彼らの入学以前を含んだ学習,生活の様子や学習観を明らかにすることと,結果をもとに今後の大学教育のありかたを考察することにある.調査票はBenesse教育研究開発センターが行った調査とほぼ同じ内容になっており,分析はBenesse調査との比較が中心になる.比較の結果,文教大学教育学部学校教育課程学生の特徴として明らかになったことは,第一に,文教生は教員になるという目的を明確にもって大学に入学してきており,目的の明確さはBenesse調査の学生と比較しても際立っていること,第二に「サークルや部活動」,「学校行事やイベント」,「社会活動」,「アルバイト」の4つの活動を活発に行っており,相対的に「大学の授業」,「大学の勉強以外の自主的な勉強」や「読書」が低い状況であること,第三に大学入学後に身についた割合が高い領域は「積極的態度」の領域である,ということであった.この他の結果も含めた調査結果をもとに,明確な目的をもって大学に入学する学生が今後身につけなければいけない能力について考察した.
著者
関連論文
- 小学生のキャリア教育推進再考 : 小学生に夢をたずねることに問題はあるのか
- 学校教育における生涯学習理念理解の問題性 : 「生涯学習体系への移行」は学校に何をもたらしているのか
- アメリカ公立学校教師の社会的評価と多様性の教育 : アメリカ学校教育研修参加学生の疑問から
- 対立する家族の二つの機能 : データが示す家族機能の変化
- 家族によるしつけを困難にしている要因 : 社会集団を必要とするしつけ
- 国際比較調査からみた日本の父親の子育ての現状と問題点
- 教員養成学部で学ぶ学生に求められるべき能力についての考察 : 文教大学教育学部生の強さと弱さの分析から