静岡県御殿場市。富士山を眼前に望むのどかな農耕地の一角にある研究所で、帝人は「真っ黒な自動車」を日々走らせている。 研究所の名前は「複合材料開発センター」。その敷地内にある駐車場や道路を“サーキット”に走り回るのは、先端素材の代表格である炭素繊維をフレーム(骨格)にフル活用した、自作のEV(電気自動車)だ。 大きさは軽自動車と同程度。