先史東南中国における稲作農耕の再検討 (特集 アジアにおける稲作文化の多元性)
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概要
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本稿は、東アジア及び東南アジアにおける稲作農耕の拡散の中で、先史東南中国における稲作農耕の位置づけを図ることを目的にした。東南中国においては野生イネの存在は無視できないが、稲作の定着や稲作農耕社会の形成にあたっては、地域内での展開というよりも、長江下流域という他地域との文化交流の中で達成されたものである。東南中国内陸側において紀元前3000年頃(3期)に農耕社会の石峡文化が成立し、沿海側については紀元前2000年以降(4期)に長江(下)流域系の石包丁やコメの調理具が出現する。本稿では、東南中国における稲作農耕に関わる技術や生活様式の変化から農耕化を示し、さらに先史文化の変化を捉えた。また、稲作農耕の東南中国への拡散は東南中国の山地、丘陵が多いという地理的環境から、面的な広がりというよりも、各地域の受容のあり方に顕著な差異が認められた。未公開:論文中の第1図、第3図~第5図は著作者の意向により削除
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