職業的不安に対する大学・短期大学のキャリア教育の現状と課題--ソーシャルサポートと自己効力が与える影響から
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概要
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本研究は、大学生のソーシャルサポートと自己効力が職業的不安にどのように影響を与えるかについて調査し、進路決定者と未決定者、四大と短大におけるキャリア教育のあり方について検討した。先行研究では大学生の職業的不安の高さが指摘されているが、そういった情緒的問題に対する学校や友人サポート、あるいは自己効力についてはこれまで検討されていない。そこでこれらを検討した結果、進路決定者と未決定者の両者にサポートの差が見られないため、大学のサポートは進路決定によって質や内容を特に変化させていないことを指摘した。また、進路未決定者は友人サポートにより不安が高まることが明らかとなり、就職活動は個人的で孤立することを裏付けた。孤立に対して交流の促進が求められるが、サポートが不安を高めるため、実施には慎重な検討が必要である。一方で不安の喚起が就職活動を促進する可能性もあると指摘した。自己効力については、四大、短大ともに職業的不安を軽減している結果となり、情緒的な問題つまり職業的不安を軽減する役割を持つことが示された。キャリア教育の内容については、四大では学校サポートと友人サポートが直接的に職業的不安を軽減していないため、今後職業的不安の軽減に関連した教育プログラムが必要とされる。また、短大は四大と比較して自己効力が低く、教育プログラムの中で自己効力の向上が求められる。
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