海上保安事件の研究(第60回)昭和49年12月18日午後8時40分頃,岡山県の三菱石油水島製油所内のC重油約3万8,000キロリットル入りの重油タンクに亀裂が生じ,大量の重油が瀬戸内海に流出するという事故が発生した。同日午後10時には,油の流れは止まったが,この間,同タンクおよび同タンクとパイプにより接続している隣接のタンクの分も合わせ約4万3,000キロリットルが流出し,タンクを取り囲む防油堤外に約2万キロリットルがあふれ,このうち推定7,500〜9,500キロリットルの重油が海上に流出し,備讃瀬戸およ

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